カンパンや缶詰など、ひとことで非常食とは言っても、様々な商品が販売されています。昔からある商品だったり、何気なく口にしている食べ物だったり。

しかし、中には非常食に適しているものと適していないものがあるとご存知でしょうか。

このページでは、非常食の種類や保存食との違いについて紹介いたします。どのような種類があるのか知りたい人は、ぜひ本記事を参考にしてください。

非常食とは?非常食の種類

非常食とは、いつも通りに食事を取ることが難しくなった時に食べる食糧のことを指します。いつも通りの食事を取ることが難しい場面とは、災害や紛争などの非常事態が起きた時のことです。

非常事態には、食糧を確保することが難しくなります。なぜなら災害時には、コンビニやスーパーが普段通りに稼働しているとは限らないからです。いつもはきれいに陳列されている棚が、災害による食品会社や道路の影響で空っぽになる可能性も否定はできません。

災害時に慌てないためにも、非常食は普段からしっかり準備しておく必要がありますね。しかしながら、非常食とひとくくりに言っても、その種類はさまざまです。ここでは、それぞれの特徴についてお話していきます。

非常食その1.缶詰

缶詰は、アルミやブリキの缶に入った食品のことです。私たちの生活に、馴染みの深い食品ですよね。ツナ缶や焼き鳥缶を好きな方も、多いのではないでしょうか。

具体的には、下記のような種類があります。
・肉
・魚
・フルーツ
・調理済み食品

缶詰の特徴は、保存期間が長いことです。常温保存で、2年以上も保存することができます。なぜなら缶詰は、食品をブリキやアルミの缶に詰めたあとに、無菌状態にするからです。

食品を缶に詰めた後、空気を抜いて密封状態にします。さらに熱を加えて殺菌することで、缶詰の中に菌を発生させません。

無菌状態にすることで食品を腐らせてしまう原因となる菌を滅せられるため、缶詰は長期保存ができるようになります。

長期保存ができる缶詰は、非常食の代表格と言えますね。非常食として用意する際は、調理をしなくても食べられるようなものがオススメです。災害時には、電気やガスが使えるとは限りません。

災害時に持ち出す用のリュックには、プルトップタイプを選びましょう。缶切りがなくともフタを開けられるので、荷物を減らすことができます。

非常食その2.レトルト

レトルト食品は、レトルトパウチに入った非常食のことです。レトルト食品も缶詰と同じく、私たちの生活と馴染みが深い食品ですよね。

具体的には、下記のような種類があります。
・ご飯
・カレー
・シチュー

レトルト食品の特徴は、常温で長期保存が可能なことです。1年以上も保存でき、普段の食事でも消費しやすいので、手軽に用意することができます。缶詰よりも軽いので、防災リュックに入れやすい非常食ですね。

製造工程は、缶詰とほとんど変わりません。食品を容器に詰めて、空気を抜いた後に密封します。その後、容器を加熱することで、菌を発生させません。

缶詰と同じように容器内を無菌状態にするため、長期保存が可能になります。しかし、レトルト食品は缶詰よりも、密閉力がわずかながら弱くなるため、賞味期限が短くなる傾向にあります。

レトルト食品を非常食として用意する際は、ローリングストック法を取り入れましょう。ローリングストック法とは、普段の生活でいつもより多く非常食を購入し、日常で消費をする方法です。こうすることで、短い賞味期限でも非常食として扱いやすくなりますよ。

レトルト食品は手軽に食べることができるので、普段から食べて味を確かめておくのもおすすめです。災害時に、おいしいものを食べられると、ストレスを軽減することができますよ。

レトルト食品と言えば、カレーやスープをお湯やレンジで温めて食べることが一般的ですよね。しかしながら、災害時には電気やガスなどのライフラインがストップすることも考えられます。

レトルト食品の中には、加熱しなくても、おいしく食べられるものもあります。非常食として用意する際は、そのまま食べてもおいしいレトルト食品を選びましょう。

非常食その3.フリーズドライ

フリーズドライは、お湯をそそぐだけでたべることができる非常食です。元々は、宇宙食として開発された食品でもあります。

具体的には、下記のような種類があります。
・野菜
・味噌汁
・スープ

フリーズドライの特徴は、持ち運びがしやすいことです。フリーズドライは、加熱や味付けをした食品を、マイナス30℃で一気に冷凍して空気を抜きます。こうして真空状態にすることで、軽くて小さい食品になるのです。

さらに、フリーズドライの製法で作ると、味や食感が変わりづらいという特徴もあります。また、高熱を加えないため、ビタミンなどの栄養価も落ちにくいとされていますよ。

被災時には栄養のある食事をとることが難しいので、フリーズドライは、非常食にぜひ入れておきたいですね。

非常食その4.ヒートパック

ヒートパックとは、非常食を温かく食べるためのものです。

ヒートパックの特徴は、火を使わずに食品を温められることです。専用の袋に発熱剤と発熱溶液、食品をいれるとすぐにグツグツと沸騰を始めます。密封してしばらく時間をおくことで、食品を温かい状態で食べることができますよ。

災害時には、電気やガスなどのライフラインがストップする可能性が高いため、温かい食品をたべることが難しくなるもの。いつもと違う過酷な状態で、温かいごはんを食べられるだけで心がホッとし、幸せな気持ちになれます。

ヒートパックは火を使わないので、お子さんがいる家庭でも安心して使うことができるのも嬉しい点ですね。

保存食とは?保存食の種類

保存食とは、数ヶ月から数年の保存を見越して、防腐加工処理された食糧のことを指します。非常食と違う点は、非常事態ではなく、日常生活での保存を目的とした食品であることです。ここでは、保存食にはどのようなものがあるのかを見ていきましょう。

保存食その1.砂糖漬け

砂糖漬けは、食品を砂糖で漬け込んだ食品です。具体的には、下記のような種類があります。
・ジャム
・羊かん

砂糖漬けをすることで、食料品の長期保存が可能になります。なぜなら砂糖には、水分を抱え込んで離さないという性質があるからです。

カビや細菌の繁殖には、水分がかかせません。砂糖の水分を抱え込む性質を利用して、カビや細菌に必要な水分を奪うのです。水分を奪うことで、カビや細菌の活動ができなくなります。

保存食その2.塩漬け

塩漬けは、食品を塩で漬け込んだ食品です。具体的には、下記のようなものがあります。
・漬物
・塩辛
・ハム

塩漬けも、食品の長期保存が可能になります。なぜなら、塩には脱水作用があるからです。砂糖漬けの項目でも触れましたが、カビや細菌の繁殖には水分が欠かせません。

塩漬けは、塩の脱水作用を利用することで、カビや細菌に必要な水分を奪います。水分を奪うことで、カビや細菌の活動を抑制し、食品の長期保存を可能にしました。

保存食その3.野菜の干物

野菜の干物も、保存食にあたります。具体的には、下記のようなものがあります。
・切り干し大根
・乾燥しいたけ

野菜の干物は、食材を乾燥させてカラカラになるまで水分を抜いたものです。食材そのももの水分を失くすことで水分を奪い、カビや細菌を活動させません。その上、乾燥させることで食材本来の旨味成分も凝縮されるという利点も生まれます。

まとめ

非常食と保存食の違いや種類について、解説をしてきました。非常食は、災害時などの非常事態に食べることを目的とした食品です。保存食は、日常の生活を想定して保存用に作られた食品です。

非常食は家族構成や好みによって必要なものが変わるので、災害時のことを想定して選ぶことが大切です。

非常食は、非常事態に食べる食品ですが、日常生活でも積極的に取り入れていきましょう。普段の生活で食べることで、災害時にいつもと違うものを食べるというストレスを軽減することができますよ。

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