地震保険とは?火災保険との違い

地震保険とは、地震により被害が出た場合に被害状況により、損害を補償をする契約です。

一般的な火災保険とは「補償範囲」のみならず「仕組み」「運営者」が少し違います。まずは、地震保険の基本的な部分から、おさらいしていきましょう。

国が地震保険の経営をサポート

「火災保険」「生命保険」などは、保険会社が主となり運営されています。そのため、保険会社ごとに補償範囲や保険料が違い、保険のかけ方によっては支払われる保険金に「差」が出ることもあります。

しかし、地震保険は「国」が経営をサポートする保険。受付窓口は各保険会社ですが、国が保険会社を支えています。そのため、例えば保険会社が経営できなくなっても、地震保険による補償は国で負担してくれるのです。

震災の規模は予測できるものではありません。想像以上に被害規模が大きく、多額の地震保険の支払いに保険会社が対応できなくなったとき、または保険会社自体も大きな損害を負ってしまうこともあります。

このような場合に、国が保険会社に代わり保険料を支払う。つまりは、保険に保険をかけている状態です。これを再保険と言います。

地震保険に関しては、国が保険会社のバックについているため、安心して保険をかけることができるとわけです。

地震保険料を決める2つの基準

火災保険と違う点は、もうひとつ。保険料を決める基準です。

地震保険は保険会社によって保険料に差はでません。どこの保険会社と契約しても同じ保険料となります。

地震保険の保険料は、保険対象である居住用建物および家財を収容する建物の構造、所在地により算出されます。保険期間は短期、1年および長期(2年~5年)です。詳しくは、各損害保険会社の相談窓口または代理店にご相談ください。

引用:地震保険の保険料|総務省

ただし、全国の契約者すべてが一律の保険料という訳でもありません。それぞれ状況に応じて、地震保険料を決める基準があり、その基準によって保険料が定まります。

地震保険料を決める基準は、大きく分けると以下の2つです。

地域 建物の所在地ごとに保険料が異なる。地震発生頻度が少ない地域ほど保険料が安い。
建物の造り 建物の耐震性により保険料が異なる。耐震強度のある建物ほど保険料が安い。

これらの基準は、国が定めているため、保険会社が独自に決めているルールではありません。そのため、どこの保険会社と地震保険契約を締結しても、被害状況や建物が同じであれば、支払われる保険金も同じという仕組みです。

地震保険料はいくらが相場?契約前に知っておくべき支払いのこと

地震保険はいくらもらえる?補償範囲と保険料

国が運営をサポートしているとは言え、保険金にも限りがあります。

そのため、被害額すべてが支払われるというわけはありません。支払われる保険金額にも限度額があり、また査定によっては保険金が支払われる損害もあれば、逆に支払い対象とならない被害もあります。

地震保険金と査定基準

支払われる保険金は、国で以下のように定められています。

損害状況 補償額
全損 地震保険の保険金額の100%
(時価額が限度)
大半損 地震保険の保険金額の60%
(時価額の60%が限度)
小半損 地震保険の保険金額の30%
(時価額の30%が限度)
一部損 地震保険の保険金額の5%
(時価額の5%が限度)

引用:地震保険の保険料|総務省

上記の表をみてわかるように、建物の破損状況により支払われる金額が異なります。例えば、建物が全損つまり完全に壊れた状態であれば100%、半壊であれば60%程度が「限度額」として支払われます。

限度額ですので、必ず損額額の全額が支払われるとは限りません。また時価額が基準であるため、購入時の金額ではなく、時間的な消耗を差し引いた「現在の価値」により相応の保険金が支払われます。

つまり、新築当時の価格ではなく、築年数から求められた建物の価値分が保険金として手元に入るという仕組みです。

地震保険金っていくらもらえるの?災害時に十分な補償を受ける方法

この保険金がいくら支払われるかは、保険会社の調査担当者によって査定によって決まります。査定基準については、以下のページで詳しく解説していますので、ご覧ください。

地震保険の査定ポイントとは?状況別に査定基準をわかりやすく解説

地震保険の補償範囲

地震保険の対象は、建物と家財です。家の中にあるテレビやソファー、食器類も補償の対象です。

ただし、保険金を受け取るには地震による被害が確認されたものに限ります。例えば、普段使用して壊れた家財道具は保険金支払いの対象とならないので、注意が必要です。

地震保険の対象となるもの・ならないものについて

地震保険の請求方法

保険金請求は、自己申告が必要です。

契約している保険会社もしくは代理店に、被害を申請し、査定を受け、必要書類を郵送しなければいけません。被災後に保険会社から被害状況の確認電話がくる場合もありますが、原則として契約者の申請が必要となります。

地震で自宅建物がひび割れた場合の保険請求方法

地震保険・家財保険を上手に請求する4つのコツ

これってどうなの?地震保険に関する疑問

ここまで、地震保険に関することをご説明してきました。しかし、上記の内容をみても、まだまだ地震保険に対して不安を感じる人は、多いと思います。

そこで、地震保険契約に迷う人が悩みがちな疑問を集め、それに対して調べたことを記載していきますので、ぜひこちらも参考にしてください。

Q.火災保険だけじゃ補償は足りないの?

A.火災保険では、建物や家具が壊れたときに、保険金を請求できます。しかし、地震による被害は、火災保険で補償することはできません。震災被害は甚大です。震災により、大きな損害を受けたとき、火災保険で賄うことはできません。

地震保険は必要か?被災中の生活に役立つ5つの理由について

Q.地震後に家財が壊れた場合も保険金はおりるの?

A.家財保険に加入していれば、家財に対しても保険金はおります。

ただし、地震保険と家財保険はセットではありません。家財を補償したいときには、別途家財保険に加入する必要があります。地震が発生すると、意外とたくさんの家具が壊れます。そんなときに家財保険は以外と便利なので、ぜひ加入を検討してみてください。

地震が原因でアクアリウム水槽から水漏れが発生!保険金はおりるの?

まとめ

地震保険は、国が経営をサポートしている保険です。保険会社の財政が困難になっても、保険金を補償してくれるため、安心して加入することができます。

火災保険で補償できない被害もカバーしてくれるため、地震被害の少ない地域に住んでいる人でも、ぜひ加入を検討してみてください。

自宅をしっかり補償してくれる災害保険に加入済みですか?

ご自宅に何か被害があった場合、約に立つのが「保険」です。災害後、生活はずっと続いていきます。現在の保険は、きちんと補償してくれる保険でしょうか?

もし、現在「地震保険に未加入」「保険の見直しをしようと考えている」のであれば、保険の見積もりサイトをおすすめします。保険一括見積もりサイトは、大手からネット型保険まで、多数の保険商品を比較検討できるウェブサービス。提携保険会社が多ければ、「補償範囲が広い」「月々の保険料を安くしたい」など、ご家庭に合った保険を選ぶことができます。

おすすめするのは、保険スクエアbang!。保険スクエアbangは提携している火災保険契約会社全26社。大手からネット型保険まで勢ぞろいしていますので、気になる人はぜひチェックしてみてください。以下のページでは、保険bangの評判についてまとめたことを記載しています。こちらも併せて参考にしてくださいね。