災害時に連絡手段として確保しておきたい、スマートフォン。同時に充電するためのスマホ用バッテリーも用意しておきたいものです。しかし、停電時、どんなバッテリーが役に立つのかお悩みではありませんか。
そこで今回は、非常用スマホバッテリーを選ぶときのポイントを5つご紹介いたします!
非常用スマホ用バッテリーの種類と使い勝手
まずは、非常用スマホ用バッテリーの種類と特徴からみていきましょう。
手回し式バッテリー
数ある非常用スマホバッテリーの中でも、非常にシンプルなのが手回しで充電する方式のバッテリーです。バッテリーと聞くとケーブルや電池を用いて給電・蓄電することが多いですが、手回し式の場合はハンドルを回すことによって蓄電します。手回し式の非常用スマホバッテリーのメリットは、電力源がない災害時において、いつでも発電し電力を確保することができるというところです。災害時はコンセントから給電することが難しいため、手回しによって発電できるのは非常時に助かる機能といえます。一方で、発電効率が低く、充電がたまりにくいというデメリットもあります。そのため、手回し式の非常用スマホバッテリーだけで十分な電力を確保するのは難しいかもしれません。
電池式バッテリー
災害時に役立つ非常用スマホバッテリーとして代表的なものが、電池式のバッテリーです。乾電池を利用して充電する方式のバッテリーは、コンセントによる給電が難しい災害時において役に立ちます。また、被災地には乾電池が支給される他、コンビニの現地販売で電池を購入することもできるなど、充電用の電池は入手性が高いというのもメリットです。電池は長期的な保存にも向いているので、防災グッズとして乾電池と電池式非常用スマホバッテリーを合わせて保管しておくのが良いでしょう。
発電機式バッテリー
防災グッズとしても人気を高めているのが、発電機式で充電できる非常用スマホバッテリーです。手回し式も発電機式の一種ではありますが、発電機式のバッテリーには手回し式充電のものより、ソーラーパネル搭載のモデルが多くあります。ソーラーパネルをバッテリーの本体に搭載することで、被災地でも晴れていれば太陽光で充電することができるという便利なものです。手回し式の場合は発電するために体力を消耗するというデメリットがありますが、太陽光発電であれば放置しておくだけでも充電可能なので、そのデメリットを克服しています。ただし、充電効率が良くないというデメリットがあるので、過信しないように注意しましょう。
蓄電池ポータブルタイプ
被災地で十分な電力を確保する方法として、手っ取り早いのが充電容量の大きいバッテリーを選ぶ方法が挙げられます。大容量充電に適しているのが、蓄電池ポータブルタイプの非常用スマホバッテリーです。蓄電池ポータブルタイプのメリットは、容量が大きいというところでしょう。一度バッテリーを充電しておけば、製品によりますがスマートフォンを30回ほど充電できる電力を確保できる場合も珍しくありません。防災用としては非常に有用なタイプですが、一方で他の形式に比べると比較的大型のモデルが多いです。製品によっては持ち運ぶのが大変になることもあるため、避難用には適していないといえるかもしれません。
非常用スマホバッテリーを選ぶときのポイント5つ
「バッテリーは充電できれば良い」と考えている方もいるかもしれませんが、災害などの非常事態を考慮するのであれば充電性能の善し悪しだけで選ぶのはおすすめできません。災害時に役立つ非常用スマホバッテリーを選ぶ際には、いくつかのポイントを意識した上で選ぶことが大切になります。この段落では、重要となるポイントを5つ解説していきます。
ポイント1.持ち運びしやすいか
避難所への移動や、移動スペースが広いとは言えない避難所の中において、大切になるのが「持ち運びのしやすさ」です。非常用スマホバッテリーは基本的に小型なものが多いため、持ち運ぶのが困難に思うことは少ないでしょう。しかし、中には形状や構造の問題から、持ち運びやすいとは言えないようなモデルも存在します。持ち運びやすい非常用スマホバッテリーの特徴として挙げられるのは、「取っ手がついている」というものです。小型なものであっても、取っ手がついていなければ持ち運んでいる途中で手から滑り落ちてしまう危険性があります。大型のバッテリーなら、取っ手がないと運びづらいものです。小型バッテリーであればストラップのように装着できるかどうかも注目したいですが、まずは取っ手の有無を確認するのが良いでしょう。
ポイント2.蓄電できるかどうか
被災地では、スマートフォンをはじめとした電子機器を充電するのがバッテリーの主な使い方となります。しかし、それ以外にも電池に蓄電するといった用途で使われることも珍しくありません。そのため、非常用スマホバッテリーにおいては蓄電がしっかりできるかどうかを意識することも大切です。基本的には充電できれば良いですが、蓄電機能がある非常用スマホバッテリーを用意しておけば、他の被災者の助けになることもあります。
ポイント3.高速充電に対応しているかどうか
これも必須というわけではないですが、可能であれば高速充電に対応した非常用スマホバッテリーを選ぶのがおすすめです。単純に充電速度が速まれば、スマートフォンを使えない時間を最小限に抑えられるため、スマホが使えないことによるトラブルを回避するような効果も期待できます。ただし、非常用スマホバッテリー側が対応していても、スマートフォン側が高速充電に対応していなければ充電速度は高速になりません。最新機種であれば基本的に対応していますが、使っているスマホが高速充電に対応しているか確認してから、高速充電対応のバッテリーを購入するようにしましょう。
ポイント4.他の家電に使えるものが便利
非常用スマホバッテリーはスマートフォンの充電が役割ですが、他の家電も充電できるようなものを選んでおくと、災害時には便利です。「AC出力対応」のバッテリーを購入することで、コンセントで給電して使用できる家電も接続可能となります。小型のバッテリーにもAC出力対応のものはありますが、家電は消費電力が高いものも多いので、できれば大容量の蓄電池ポータブルタイプから選ぶのが良いでしょう。
ポイント5.家族構成や使用人数を考慮した容量を選ぶ
持ち運びやすい非常用スマホバッテリーとして小型なバッテリーを選ぶ方も多いですが、3人以上でお子様もいるようなご家族の場合、小型バッテリーでは電力供給が不足してしまうかもしれません。
そのため、家族構成や使用する人数を考慮した充電容量のバッテリーを選ぶことが大切です。大家族であれば大型のバッテリーを購入するべきですが、むやみに大型のものを購入すると持ち運びに困ってしまいます。3人ほどのご家族の場合は、一人ずつ小型のバッテリーを持つようにすると持ち運びも楽になり、十分な容量も確保できるのでおすすめです。
まとめ
災害時は大規模停電が発生する確率が高いもの。このようなときでも、通常時と変わらずスマホを使えるよう充電器を確保しておくと安心です。
非常用スマホバッテリーを選ぶときは、「持ち運びしやすいもの」「蓄電可能なもの」「高速充電できるか」「他の家電も充電できるか」「容量」を重点的にみるようにしましょう。