私は2度の大震災を経験しております。1度目は神戸大震災、2度目は東日本大震災でした。そんな体験談を紹介いたします。
震災で排泄用の水が不足した話
私が当時強く感じたことは、「食事は我慢できても、トイレは我慢できない」ということです。飲み水を用意する人は多いと思いますが、排泄用の水の存在も重要なのです。
震災直後に起きたトイレパニック
この大地震はご存じの通り、午前5時17分に発生しました。なので私と家族は就寝していたのですが、地震によりたたき起こされ、事の深刻さを理解できないまま避難したのです。
その後、その日の内に家族が大阪の親せきに連絡を取り、親せき宅に避難させてもらう事になりました。
その際、遠くにある駅まで何とか自力で移動し、後は電車で向かう事になったのですが、移動中にトイレに行きたくてたまらなくなったのです。 なので避難途中、用を足せる所は無いかと探していたのですが全く見つかりませんでした。
最悪でも駅に到着すればトイレがあると思っていたのですが、駅の水道も止まっていた為、前の人達が出した大便が流されぬまま、重なって便の山が出来ており、利用不可でした。皆、きっと同じ事を考えていたのでしょう。
排泄にも水は必要なのです。そんなことを、わかっていたつもりで、わかっていませんでした。
避難所にすべてが揃えられているワケではない
電車で移動した先にあったトイレは水道が生きていましたので、結局、そこで用を足したのですが、この経験から断言できる事があります。 都市部においては用が出来る場所は限られており、それは地震によって簡単に無くなってしまうと言う事です。
案の定、避難先には、毛布や食料、水などの備蓄はほとんどなく。
私に支給されたのは、翌朝までペットボトル1本の水だけでした。ストーブなども10個くらいしかなく、広い体育館で、300人程の避難している方々と、凍死するのではないかとおびえながら、朝まで過ごした事を今でもリアルに思い出せます。
その中でも一番大変だったのが、神戸で被災した時にも経験したのですが、共通して言えるのが、断水から来る水不足です。
そして、断水の問題から起こるトイレの問題です。男性の場合はよいのですが、女性用トイレが非常に問題で、水で流せない事による不衛生な状態が即座にやってきます。
緊急用の簡易トイレは自分で用意しておくべき
防災グッズには吸水シート等の大量備蓄や、その処理方法なども対策の一つに入れる必要性があると私は思います。緊急用の簡易トイレを自分で用意しておかないとあの時の私の様に苦しむ事になるでしょう。
食事は我慢できても、トイレは待ったなしと言う事を、肝に銘じておく事をお勧めします。
まとめ
貴重なお話、ありがとうございました!
確かに、飲み水は用意しても排泄用の水を用意する人は多くありません。緊急時に用を足せる環境は、本当に大切です。賞味期限切れの水は捨てずに、排泄用にとっておくのもいいかもしれませんね!