みなさんは、非常食を準備していますか?わたしは東日本大震災を体験しましたが、与えられた非常食がとても美味しいとは言えず涙したことがあります。今回は非常食のメンテナンスの重要性に気づいたそんなお話をします。
常備していた非常食の消費期限が3年以上も前だった
東北大震災の後、仙台から脱出した話を紹介します。
東北大震災の後、仙台に一人暮らしをしていた私は、しばらく大学の食堂で避難させてもらしました。そのときの食べ物は避難食で一日一食で、とても貴重な物でした。食べるものがロクになかった私たちは、喜び、これで飢えをしのげると安堵しました。
ところが、避難食の缶の下に書いてある賞味期限を見ると、なんと三年も前に賞味期限切れになっていたのです。
消費期限切れの非常食で飢えをしのぐしかなかった
消費期限が切れていても、大学がただで配ってもらった非常食であるため、誰も何も文句言えませんでした。辛かったです。
ところが、賞味期限三年も過ぎた食事も底をつき、一日一食しか維持できない状態に陥りました。そんな環境でしたので、とにかく一日でも早く避難所を出て仙台から脱出したい気持ちでいっぱいになりました。
しかし、脱出といっても交通手段はありません。新幹線、電車、バス、飛行機は勿論、車でもガソリン不足が続き、移動手段は徒歩しかない状態。雪の降る中、実家まで歩くのはとても至難の業です。
そんなとき、偶然ですが山形行きのバスが運行することになったのです。山形に知り合いがいるだけではありませんでしたが、とにかく現状から逃げ出したいわたしは無我夢中でバスチケットを入手するために、長蛇の列に並びました。バスチケットは、36時間並んで入手することができました。その時は、一日一便しかない山形行のバス。
すがる思いで1日半寝ずに行列に並んで、やっと1枚のチケットをゲットしました。飢えと寝不足と恐怖のせいか、その瞬間に涙が止まらなくて困ってしまったほどです。
ごはんを食べることの幸せを実感した
一度アパートに帰って、貴重品等を片付けた後、山形行のバスの乗り場へ向かいました。
しかし、山形県に誰か知り合いがいるわけではありません。誰ひとり知り合いがいない状況に私はこれからの事を一人で考えながら、バスに乗り込みました。
しかし、仙台から脱出できた喜びも同時にかみしめました。
その後、山形から電車で新潟まで行き、新潟から新幹線で実家がある東京へたどりつきました。実家で用意された「普通のご飯」を食べたも、涙しました。これまで当たり前のように食べてきたご飯を食べれることは、人間にとってどれだけの幸せだったのか…ようやく分かるようになりました。
貴重なお話、ありがとうございました!
消費期限切れの食事を食べざるを得ない状況、様々な想いで胸がいっぱいになったことと思います。あれから非常食のメンテナンスを行う学校も多くなったと聞きます。同じことが起こらないよう、各家庭でも定期的に非常食のメンテナンスをしてみてくださいね。
たまたまあった乾麺で命拾いした体験記
震災時に乾麺が非常に役に立ちます。乾麺と言えば、一般家庭に必ず常備してあり、そして買いだめしやすい、手軽な非常食です。乾麺が非常食におすすめの理由は「買いだめしやすい」「ガスだけで調理できる」という点。そんな乾麺で、実際に命拾いをした貴重な体験記を紹介します。
私は、学生時代に新潟に在住しており、震災に会いました。常日頃から非常食を用意していたワケではなかったのですが、たまたま大量に非常食が手元にあり、飢えをしのぐことができたのです。
避難生活中は食べ物が手に入らない状況に
田舎で一人暮らしだったため、交通にも凄く不便で、車なども持っていません。そんな状況では手軽に買い物する場所に行けなかったため、実家からインスタント麺やパスタなど簡単に食べれるものを毎月のように沢山送ってきてくれていました。なかなか一人では食べきれず、溜まってしまう一方だったのです。
話は震災時に戻りますが、あの日は奇跡的に自宅は倒壊や津波被害は合いませんでした。
しかし、ライフラインがすべて止まってしまい生活するにも、生活できない状況だったのです。さらに、数少ないコンビニやスーパーも買い占めてしまう人ばかりで、食事になるようなものは真っ先に売れてしまう状況。非常食として、残っているのはスナック菓子類ばかりでした。追い打ちをかけるように、交通手段も電車・バス共に止まっており、道路さえも通行止めの為、動くに動けない状態でした。非常食を買いにいくこともできません。ライフラインは、電気以外の水道・ガスは翌日には復旧したため、各自避難場所から自宅に戻りました。
日ごろから家に常備してあった乾麺が役にたった
学生というとほとんどが一人暮らしだったため、非常食をストックしている人はほとんどいませんでした。そんな中、私の家にたまりにたまったインスタント麺・パスタ・乾麺等が凄く役に立ちました。
電気がない以上は炊飯器などでご飯も炊くことができません。レンジもないため、ガスと水だけで温めれば食べれるため手軽で簡単に食べれる乾麺はとても役に立ちました。余震も震度4、5が続く中、怖くて火を長時間構う事も恐怖だったため、非常食は手軽に食べれるものがベストだと思いました。
貴重なお話、ありがとうございました!
どの家庭にも常備されている乾麺は、私たちの身近にある非常食ともいえます。オール電化の家庭であれば、非常用のガスコンロを用意するだけで、調理もできます。もしものことを考えて、非常食用として常に余裕を持った量を常備しておきましょう。
非常食は自分で用意するもの!行政に頼りっぱなしはダメ!
私は台風の被害に遭い、避難生活を送りました。そのとき、非常食を入手することができず、とても苦労しました。台風被害でも、食糧難に陥ることがあるということを知っておいてください。
災害の時こそ協力すべきだと実感しました。
私がまだ子供だった頃、大型台風がやってきて多くの家が壊れる被害がありました。しかも、その大型台風が来た時間は夜中であり、その恐怖はすごいものがありました。我が家も屋根が飛んだり、家が倒壊してしまったのです。
災害時の食料供給は困難
私が住んでいた場所が田舎だったという事もあり、食料供給は困難を極めました。当時、台風の影響で翌日スーパーに行った時に台風の影響で商品が全く入荷されてない状態になっておりました。近くにろくな店がなく、食べ物やを飲み物をすぐに買いに行けないことから、私は日頃から非常食は買い置きしておくべきだと強く実感しました。
食べ物が簡単に入手できないという経験をしたことがない私は、「食料で困るという事が本当にあるんだな」と初めて実感しました。しかも、その当時は自然災害で困っていても行政が積極的に動いてくれなかった事もあり、断水などが起きても誰も助けてくれなかったという記憶があります。こういうみんなが困った時にこそみんなが積極的に協力しあって助け合うのが重要だと思いました。
行政に頼りすぎない備えを
今の時代は、当時ほど行政が動かないという事はないかと思いますが、 それでも自然災害に合った時に日常生活にも困る事態が今でも起きる事は十分にあり得ます。行政に頼ることを前提に、災害の備えをしないのは、本当に怖いこと。ぜひ災害のための備えをしておきましょう。
貴重なお話、ありがとうございました!
今では防災にために備えるという考えが普及してきましたが、少し前はそんなこ
とも難しい状況だったと思います。しかし、このような考えも地域によって違うもの。行政に頼ることばかり考えず、ご自分で非常食の準備をしておくことはとても大切ですよね。
非常食はメンテナンスは大事!買った後も点検を怠らないようにしよう!
非常食は買って終わりではありません。購入後もメンテナンスをすることが大切です。そんなことに気づいた私の体験談を紹介します。
東日本大震災の時、私は妊娠9か月でした。
当時住んでいた関東は、東北ほど大きな被害はありませんでしたが、食器棚が倒れたり皿が割れたり、夜中でもサイレンが鳴り響き生きた心地がしませんでした。
震災後の買い出しは、思った以上に困難だった
妊娠後期で動くのも辛い中、買い出しに行くと、様々なものが品切れ状態でした。
すがるような思いでスーパーの棚にある食料品を手にしましたが、レジには長蛇の列。長々と続く列に並ばなければいけませんでしたが、妊娠中のため途中で具合が悪くなってしまいました。そんな混乱の続く中、強いストレスもあったためか、9カ月なのに陣痛に見舞われたのです。
しかし、ガソリンがないため病院へ駆けつけることもできず、主人と大慌てしてしまいました。幸い、近くに友人が住んでおり車をすぐに貸してもらえたので病院には間に合い、無事に出産することが出来ましたが、出産後は放射能の心配が絶えませんでした。
産後、使おうと思った水の賞味期限が切れていた
我が家は、万が一のときのために水を1箱は常備していたのですが、よくみたら期限が切れてしまっていたことに気づきました。
そんな消費期限切れの水を赤ちゃんのミルクに使うわけにはいきません。とても困ったのを記憶しています。
災害時に妊娠または出産…そして子育てをするのは想像以上の不安が伴います。何かあった時のために、普段から緊急時の周りとのつながり、家族の最低限の食料を備蓄しておくことは大切です。
しかし、それを買い揃えたからと言って満足せずに、期限などの管理をすることは忘れがちですが大切なのだと思います。
貴重なお話、ありがとうございました!
用意していた水の期限が切れてしまっていた、とても辛い思いをされたと思います。妊娠中の避難生活は想像以上に耐えがたいものであったと、お察しします。自分のことだけでなく、家族の年齢や状況も考慮して非常食を揃えた方がいいでしょう。