被災者Cさん被災者Cさん

市や県も、いろんな準備をしているかもしれませんが、本当に災害にあったとき、100%動いてくれる保証はありません。それくらい、震災というものは誰もがパニックになってしまう恐ろしいものなのです。今回は自分で事前に備えられることは、備えておくことが、とても重要だと実感した話を紹介いたします。

自治体も交番も助けてくれない!孤独な避難生活を経験した体験談

私は、東北へ引っ越してすぐ東日本大震災に遭いました。

知り合いも、友達もまったくいない中、誰に何を聞いたらよいのかもわかりませんでした。 近くの交番に避難所の場所を聞きに行ったのですが「この地域では避難所はない」と言われてしまいました。

それでに、家にいるのは怖かったため、無我夢中で近くの総合病院へ向かいました。すると、病院に仮の避難所のような場所があったのです。そしてわたしは漠然と今後のことが不安になり「これからどうしたらいいのか」と避難先から市役所へ電話をかけました。すると・・・

「今までこんな災害にあったことがないので、 こちらもどうしたらいいのかわかりません」

と、キッパリ言われてしまったのです。思わず絶望してしまいました。

自分で備蓄していた食料品で命をつないだ

わたしは普段から、食料の備えを一週間分は確保してあったので、食べるものに困ることはありませんでした。しかし、災害発生から一週間ほどスーパーやコンビニエンスストアから、食料が姿を消しました。

このことから「自分の身は自分で守るべし!」と強く実感したのです。

幸いにもなんとか、自分ひとりで乗り切りることができましたが、私のような思いをしなくてもいいようにいろんな備えをする必要があると思います。

災害時の備えとは、食料や、懐中電灯、ラジオだけではありません。情報もとても重要です。

「避難時に、どこへ行けばいいのか?」
「その地域で、過去に起こった災害はどんな規模だったか」
「もし、見知らぬ土地で災害に巻き込まれたら対処したらいいのか?」

など、災害発生後に生き延びるための情報を収集しておくことも必要だということ。災害はいつどこで起こるのか、わからないのですから。

あつき

貴重なお話、ありがとうございました!
2011年に発生した東日本大震災をキッカケに、ネットなどで防災グッズをかい人が6割増加したそうです。それでも、いまだ防災対策を軽視している方が数割いるのは、残念なことです。「非常食なんて自治体が用意するだろ」「イザとなったら自衛隊が何とかするだろ」と考えているのは大変危険です。できる範囲でいいので、ぜひ防災の備えをしてみましょう。続いては、上記と同じことような体験をした被災者さまの出来事を紹介します。

炊き出しがあるから心配もしなくてもいいと思い込んでいた話

被災者Cさん被災者Cさん

私は新潟県の中越地震を経験しました。
その中で強く感じたことは、「非常食は重要で本当に備蓄しておくべきなんだ」ということ。今回はそんな備蓄の需要性を感じた話を紹介いたします。

当時、我が家は防災意識が全くなくて、食料や水などは一切備蓄していませんでした。非常食が重要となるなんて、これっぽっちも思っていなかったのです。

中越地震が発生したあの日、揺れが収まってからすぐにコンビニやスーパーへ駆けつけました。が、当然のことながら、店頭に商品は何もなく、家にあった買い置きのパンなど、せめても食べられるものを集めて家族で分け合って飢えをしのぎました。

翌日になってスーパーへ行きましたが、やはりお店に商品はなく入荷予定さえありません。自宅にある食料が底を尽き、家族で炊き出しを求めて避難所へ行ったのですが・・・考えが甘かったのだと、思い知らされることになります。

避難所の炊き出しでもらえた食料は「雀の涙ほど」

私は、避難所へ行けば炊き出しなどがあり、水や食料の心配はしなくてもいいと思い込んでいたのです。しかし、現実は違いました。支給される食料品は、十分ではなく、雀の涙程度の量だったのです。自治体の備蓄にだって限りがありますし、他にも避難所にいる人は大勢いるのです。当然のことです。

支給されたのは「500mlのペットボトルの水1本」と「菓子パン3つ」。これは一人一日分の量です。これが、中越地震から三日間ほどの私の食事のすべてでした。

缶詰1個でも用意しておけばと酷く後悔した避難生活

「せめて魚の缶詰や梅干し、おかゆなどの非常食を備蓄をしていれば・・・」

「水だって、もっとたくさん備蓄していれば、飲用だけでなく掃除や身体を拭くために使えたはず」

などと、どれだけ後悔したことか。

あの体験以来、我が家は非常食の重要性を体で理解し、防災用食料と水の備蓄を始めました。

今では定期的に賞味期限をチェックして、新しいものに買い換えています。古くなった非常食はその日の夕飯に出して、家族みんなであの震災の日について話し合うのが恒例となりました。

普通に生活していると、どうしても防災意識はゆるみがちです。しかし、一年に一回、こうして家族で思い出し、話し合う日を作ることで、また意識を新たにすることができています。

最後にもう一度言います。非常食は重要です。決して邪魔にはなりません。非常食を用意しておきましょう。

あつき

貴重なお話、ありがとうございました!
イザという時に、誰かが助けてくれる可能性は100%ではありません。食べるものがないという事実は、私たちを恐怖のどん底に叩き落します。備蓄しておいた非常食は、自分たちだけでなく、誰かを助けるものにもなりますので、何かひとつでも備蓄しておきましょう。

被災者おすすめのベスト防災グッズ

東日本大震災後に各地でみんなが揃えたものは思わぬものでした。用意していたものが実際に役立つとは限りません。
そこで、数ある防災グッズの中でも、実際に被災者であるわたしが「良いな」と思ったり、使ってみた人の口コミや評判が高かったりした防災グッズをジャンルごとに紹介していきます!
家族を守るため、事前にしっかりと備えておきましょう!