「防災グッズって本当に役に立つのかな」
「どうせ避難生活中は救援物資をもらえるし」
防災グッズの重要性は感じているものの、準備することを面倒に感じてはいませんか?実は、防災グッズを準備しておくことはとても大切な理由があるんです。このページでは、本当に役に立つ防災グッズをご紹介いたします。また、防災グッズを揃えるべき理由についてもお伝えします。
防災グッズを揃えている人は何割程度?
ソフトブレーン・フィールド株式会社の「防災グッズ」に関するアンケートによりますと、防災グッズの「備蓄・保管あり」と回答した方は65.5%でした。またエリア別分析では、最も備蓄率が高かったエリアは「東北」「関東」で、いずれも保管率は70.5%だったとのことです。防災グッズの備蓄・保管を始めた時期については、「3年以内」が36.0%、「約4~5年前」が32.9%とこの5年以内が7割弱を占めていました。
このことから、東日本大震災を機に防災について意識するようになった人が多いことがわかります。
ちなみに備蓄率が低かったエリアは「九州」「中国」「四国」でそれぞれ49.1%と半数にも満たず、防災グッズを備蓄・保管している方は約2人に1人にとどまるという結果でした。
以上のことから、大きな災害を経験したことのない地域は備えている人が少ないことがわかります。実際に大きな災害を経験した人ほど、災害の恐ろしさや避難生活中の不便さが身に染みているのでしょう。
防災グッズは本当に役に立つ?事前に揃えておくべき3つの理由とは
わたしも東日本大震災を経験した被災者のひとりです。過去の体験から「防災グッズは揃えるべき」と考えています。その理由を3つピックアップしましたので、防災グッズを準備するかどうかの判断基準のひとつにしてもらえたら、嬉しいです。
理由1.現代人は不便な生活が「できない」
わたしたち現代人は、便利な生活に慣れ過ぎています。電気を使わずにお米を炊ける人は、一体どのくらいいるのでしょうか。
こどものころ、キャンプで飯ごうでご飯を炊くという経験をしてみたものの、実際に炊こうと思っても炊けないのです。東日本大震災時は、そんな「やろうと思ったけど、やっぱりできなかった」という人が大勢いました。知識だけ持っていても、何の役にも立たないのです。
そのため、事前に防災グッズを購入し、実際に使ってみることがいかに重要か思い知らされました。100円ショップで買えるような安いものでも構いません。キャンプなどでライフラインのない生活を経験してみると、いかに現代人は便利な生活しかできないことがわかります。
自然災害はいつどこで発生するか分かりません。そろそろかな…と予知することは不可能でしょう。この記事をお読み頂いている間にも、発生する可能性がないとは言いきれません。可能な限り、ご自分の生活環境の範囲で防災グッズを準備し、実際に使ってみるとはとても大切です。
理由2.災害発生時の公的支援・公助に限界がある
避難生活中に必ずしも、自衛隊などの助けがあるとは限りません。公的支援は、災害の大きいところからはじまるため、損害は大きくないけれど不便な生活を強いられている地域は、どうしても救助や公的支援は後回しになってしまうのです。ライフラインや物流が途絶えたけれど、家屋の倒壊が少ない地域は、救助が後回しにされ、完全に孤立化した地域はいくつもありました。
災害発生時にこわいのは、災害に巻き込まれることのみならず、災害後の生活をいかにして生き延びるかです。この現代においても、災害によっては餓死も他人事ではありません。
もし実際に自然災害が発生した場合、地域の市役所、消防、警察、自衛隊などによる「公的支援や公助」には、限界があります。被害が広域に及ぶ場合には、救助隊・支援物資が到着するまでに1週間程度かかることも想定されます。その間どう生き延びられるのかを考えおくことが重要なのです。
理由3.買いだめ騒動時にも大きく役立つ
防災グッズは、災害のみならず感染症の流行時などの、外出自粛時にも大きく役立ちます。「防災グッズ=自然災害用」というイメージは根強いかもしれません。しかし、今日も頭を悩ませている感染症流行騒動では「買い物に行きたくてもいけない」「品切れが多くて、モノが買えない」という状況に陥りました。「保存食がない」「電池がない」「衛生用品がない」など、デマに流され買いだめや転売活動が各地でおきたことは、記憶に新しいのではないでしょうか。防災グッズとしてある程度、揃えておけばこのような事態にも対処できます。
以上のことから、防災グッズは備えておいて損はないどころか、もはや何が起こってもいいように備えておくべき必須アイテムと言えます。
本当に必要な防災グッズの見極め方
このように、防災グッズを揃えればいいのかと聞かれれば「ないよりあった方がいい」と断言できます。
では、ここからは実践編です。「本当に必要な防災グッズの見極め方2つ」をお話ししていきます。
72時間を生き延びれるもの
災害発生~72時間がたつと、徐々に物流やライフラインが復帰してきます。つまり災害発生から72時間たてば、だいたいのものは手に入るようになります。よって本当に必要な防災グッズの1パターン目は「すぐに必要なもの、72時間を生き延びれるもの」と言えます。
以下に、該当するアイテムを挙げておきます。
・水
・食料
・スマートフォン
・モバイルバッテリー(充電器)
・電池
・懐中電灯
・防災ラジオ
・携帯トイレ
・ヘルメットまたは防災頭巾
まず「水」ですが、成人で1日2~2.5Lが必要と言われています。ご自宅には最低3日分、できれば1週間の飲料水を準備しておきましょう。ご自宅の保管用としては1.5~2Lのペットボトルで問題ありませんが、持ち出し分としては不便なため、非常用の持ち出し袋には、500mlペットボトルを何本か入れましょう。
「食料」に関してはアルファ米やレトルト、缶詰などの選択肢がありますが、「ローリングストック」を活用しながら、「水」と同じく3日~1週間程度の備蓄をしましょう。なお、避難先までたどりつく間に「シリアルバー」などの携帯食も準備しておくといいでしょう。
災害発生時においては、食料と水の補給以外に「適切な情報を手に入れること」でご自身の命を守ることができます。主な情報入手ツールは「スマートフォン」でしょうから、「モバイルバッテリー(充電器)」は必ずセットで使えるようにしておきましょう。また「防災ラジオ」も災害発生時は非常に有効な情報源となります。よって「電池」も準備しましょう。
停電や夜間での安全確保に「懐中電灯」は必需品です。ご家族分用意しておきましょう。
ライフラインが止まった場合、トイレも使えなくなります。避難所でも簡易トイレが使えないかもしれません。ご家族の使用頻度に応じて、3日分の携帯トイレを準備しましょう。
避難時にとにかく守らなければいけないのが「頭」です。「ヘルメット」か「防災頭巾」を用意しておきましょう。ヘルメットの中には、折りたためるタイプのものもありますよ。
代用できない必需品
避難生活中でも使ううえ、代用がきかないものを事前に準備しておきましょう。どれが該当するのかは、ご自身の日常生活を振り返りながら、準備しておく必要があります。
例えば、以下のものが「代用できない必需品」です。
・身分証明書や貴重品のコピー
・印鑑
・メガネ
・薬
・その他、身の回り品で必要と思われるもの
これらは、避難生活中にも必要かつ代用がきかないアイテムです。
自分の身元を証明したり、り災証明書の発行など行政の手続きを受けたりする場合に必要になるのが「身分証明書」です。また、預金をおろす際は「通帳」が必要になります。妊婦さんや小さいお子さんがいる場合は「母子手帳」や「保険証」が必要でしょう。このようなものは、災害時はコピーで大丈夫ですので、コピーを非常持ち出し袋に入れておきましょう。
見落としがちなのが、「印鑑」です。印鑑はもろもろの手続きで必要になります。シャチハタタイプですと捺印できない場合もありますので、認印を持ち出し袋に準備しましょう。
その他、メガネや常備薬など日常生活を行う上で欠かせないもので、72時間経過しても手に入らないと思われるものも非常持ち出し袋に入れておくといいでしょう。普段歩くときに杖を使う家族がいるなら「杖」ですとか、女性であれば「生理用ナプキン」などですね。
特に赤ちゃんや小さいお子さんがいるご家庭は、必要品は多いかと思います。なぜなら、ミルクを飲むために「使い捨て哺乳瓶」「簡易湯沸かし器」「スティックやキューブタイプミルク」が必要になりますし、肌着などの「着替え」も準備しておいた方がいいですよね。
このように普段生活している中で、「習慣づいているもの」や「欠かせないもの」をリストなどに書き出してスペアを用意し、非常用持ち出し袋に入れておくようにしましょう。
また準備した非常用持ち出し袋は、いつでも手の届くところに用意しておいてくださいね。
まとめ
さて今回は、防災グッズって本当に役に立つのかな…とお悩みだった方向けに「災害時に本当に役に立つ防災グッズ」をご紹介させていただきました。また「防災グッズを揃えるべき理由」も併せて解説しましたので、その必要性がお分かりいただけたかと思います。ぜひ皆さん、ご自身にとってベストな防災グッズの準備する際は、本記事を参考にしてください!
こんなお悩みはありませんか?
「優先すべき防災グッズは何?」「防災グッズは何から揃えたらいい?」 どうせ防災グッズを購入するのなら、被災時にちゃんと役立つアイテムが欲しいですよね。失敗しないためには、自分に合った防災グッズを購入することが大切!どんなアイテムがあるのかお悩みの人は、ぜひ下記ページを参考にしてみてくださいね。