このページでは、ゲリラ豪雨に備えるために集中豪雨を体験した人のお話を紹介します。予測困難な集中豪雨に備えるために、わたしたちには一体何ができるのでしょうか。
ゲリラ豪雨の危険性とは
被災者の体験談をよりリアルに知っていただくために、ゲリラ豪雨がどんな酷い災害なのか、おさらいしていきましょう。
まるでゲリラ(奇襲)のように発生する、この集中豪雨は「いつ発生するかわからない」「短期間で水かさが増す」という特徴があります。過去にあった例を紹介すると、平成17年9月に東京都杉並区で発生した集中豪雨では、大雨洪水警報発令から、わずか40分後に河川が氾濫。一般道が激流の川のようになってしまったほどです。
また平成20年8月に愛知県岡崎市で発生したゲリラ豪雨は、約3時間24分で市内の河川が氾濫し、避難勧告する間もなく全壊した住宅もあります。
このように、ゲリラ豪雨の怖いところは、降ってくる雨だけでなく流れてくる水も心配しないといけないところです。このようなゲリラ豪雨から家族の命を守るために、被災者のお話をお聞きください。
ゲリラ豪雨は怖い
公園で友達と遊んでいた時に急にゲリラ豪雨に襲われた事があります。その時の体験談を紹介します。
突然やってきたゲリラ豪雨!雨が降る予報でもなかったのに…
ゲリラ豪雨被害にあったその日は、気持ちよく外出していました。
日中はよく晴れていましたし、天気予報でも雨マークはついいませんでした。ただ、にわか雨の可能性があったぐらいです。
ところが、夕方ぐらいになると急に雲が多くなり、どんどん灰色のあやしげな雲が空を覆うようになりました。そして雨が降りはじめたかなと思ったら、数分後には大雨になり、やがて激しく降ってくるようになりました。当然、着ている服はびしょ濡れになりましたし、気温が一気に下がり風邪気味になってしまったほどです。
晴れていたので雨具も持っていなかった
朝から晴れていたため、傘も持ってなく、悲惨な目に合いました。
さらに、洗濯物を干した後に遊びに行ったため、帰宅すると洗濯物もぐっしょりで、また洗い直しということになったのです。
ゲリラ豪雨対策は「傘」ではなく「カッパ」がおすすめ
後で知ったのですが、夏にゲリラ豪雨は発生しやすいそう。
そのため、夏の時は晴れのマークがついていても、天気予報でにわか雨の可能性が少しでもある時は傘やカッパを持って出掛ける事です。ただ、傘だとゲリラ豪雨の場合は壊れてしまう可能性がありますので、できるだけカッパがおすすめです。
また、出掛ける時はにわか雨の可能性がある場合は洗濯物は部屋の中で干しまたは帰宅してから干すようにするようにします。そうする事でゲリラ豪雨の影響で洗濯物をもう一度洗わなくても大丈夫になります。
特にゲリラ豪雨に襲われるとかなりの量の雨を体に浴びてしまって風邪をひいてしまうので、体を守るカッパはとても重要です。
予測困難なゲリラ豪雨に備えるためには意味なく「外出しない」こと
大学生のころ、ゲリラ豪雨に遭遇しました。その時の体験を紹介します。
雨が降り始めて1時間後には一面が海のように!
当時、ゲリラ豪雨なんてことを知らなかった自分は「すごい雨だなぁ…」としか思わなく、大学の併設の図書館へ向かいました。
図書館で1時間ぐらい勉強したころでしょうか。
お腹もすいたし「ちょっとコンビニへ行こうかな…」と思い、外に出てみると道が海のようになっていました。
すると、1時間前までは、ちゃんと乾いた道路だったのですが、あっという間に目の前がまるで海のようになっていたのです。とにかく驚きました。
ゲリラ豪雨時は絶対に外に出てはいけない
道路にあふれたの水は、そのまま排水溝のほうへ向かっていっていましたが、排水能力を超えるぐらいの水があるせいか、処理しきれず水があふれる一方でした。
自分はサンダルを履いていたので、足が濡れても大丈夫と判断し、そのままコンビニに向かいました。
しかし、コンビニに行くまで色々なものが流れてきたり、滑りやすく歩くことさえ困難だったりで、とても危険な状態でした。自分は、すぐさま校内から出てきたことを後悔しました。
雨がやむとすぐに排水もきちんと始まり、すぐに道路の水が引きはじめました。今思えば、雨が収まるまで、なぜ校内で待機せず出て行っちゃったんだと悔むばかりです。
雨が強くなってきたらまずは頑丈な建物内で待機すること
ゲリラ豪雨は、ものすごい勢いで道路が水浸しになります。
いったん排水処理ができなくなると、後はたまっていく一方ですが 、雨がやんで少しすると、すぐに水は引いていくことが多いので、身動きをとらずにじっと待っているのがいいと思います。
町の防災情報などには十分注意して いざ非難となったらさっと行動できるようにしておきましょう。
ゲリラ豪雨が降るまえに独特の臭いがする
ゲリラ豪雨は突然やってきます。その突然さに、正確な予報は追いついていない状況です。しかし、わたしはゲリラ豪雨を「臭い」で予測できるようになりました。
ゲリラ豪雨のはじまりは本当に「突然」
都内で徒歩で営業外回りをしているときに、ゲリラ豪雨に見まわれました。
通常雨が降るときと言うのは「あれ?雨かな」と感じたあと、手のひらを出して雨が当たる程度から始めりますよね。その後はぽつぽつと水玉が落ちてきて、次第に雨脚が強くなるという流れになると、私は認識していました。
しかし、ゲリラ豪雨は本当に突然に振り出すのです。
ゲリラ豪雨が起こるの流れ
ゲリラ豪雨の降りはじめを音に例えると、こうです。
「ぽつっ」→「ザー」→「グオー」
最初のぽつぽつ雨かなの前振りが無く、「えっ?」と、考えていたらもうびしょ濡れでした。ゲリラ豪雨は、よくテレビで見る様な「歩いていたら水をぶっかけられた」というのが自然現象で起きるようになりました。驚きと恐怖です。
取りあえず、すぐそばのデパートに入りました。デパートでは、体を拭くハンドタオルのサービスをしてくれました。
ゲリラ豪雨を避けるための「雨の臭い」
私がそれ以来気をつけているのは、空模様と雷明、雷音です。
まずゲリラ豪雨が起きるときはそれまで明るかった空がいきなり分厚い雲で覆われます。その雲が流れてくるときのさらに前兆として、遠くの方で雷明と雷音があります。
これらが合わさったときに「雨の臭い」がするのです。そうなったら10分もしない内に降ってきます。
スマホとかのゲリラ豪雨レーダーもありますが、自分の五感の方が精度は高いです。
意外に臭いが重要で、臭いがすると言う事は自分に向かって風が吹いているつまり自分のいるところに雲が流れてくるという事実があるというわけです。
この五感で雨を感じたらすぐに建物に逃げます。地下は水が流れてくるので、確実に高い建物に逃げましょう。
雨の臭いの科学的根拠
雨の臭いは昔からあり、科学的にも証明されているそうです。雨が降る前の臭いというのは、「ペトリコール」という名前の物質です。
雨が降る前に、湿度が上昇すると土の鉄分が反応し始めます。この時に出る独特の臭いが「雨の臭い」と言われています。私たちが何となく感じるものには、ちゃんと根拠があるんですね。
まとめ
貴重なお話ありがとうございました。
予測不能な豪雨災害に備えるためには、できるだけ「外にでない」「常に雨具を持ち歩く」ことに尽きるようです。雨が多い季節は、天気予報が晴れだとしても雨具を持ち歩くように心がけましょう。