冬美さん(52歳・女性・東京都・専業主婦)への取材インタビューです。

被災地を離れ、東京でタイミー生活をしている主婦の冬美さん。娘さんの子供が急に熱を出したり、急に体調不良になっても、臨機応変に稼げるタイミーで工夫して稼いでいるそうです。

タイミーを始めたきっかけ

――はじめに、冬美さんがスキマバイトを始めたきっかけを教えてください。

もともと、シフト制のパート勤務をしていたのですが、毎週固定のシフトで働くのが難しくなり、単発で働けるタイミーに興味を持ちました。

――そもそも、福島で被災されたとお聞きしましたが、どのような経緯で東京に移住したのですか。

生まれは福島で、東日本大震災の被災者です。直接的な被害はそれほど大きくはなかったのですが、老後の生活を考え、娘のいる東京に移住することにしました。東京といっても地価の安い郊外なので、福島とそれほど変わりませんが。

――毎週固定のシフトで働くパートは、どのような点が難しいですか。

50代を過ぎ、体の調子も日々違うので、体力的にきつい日もあります。体が辛い、しんどいときに、数日しっかり休んで体力を回復させてからまた働きたいと思っていました。でも、毎週固定のシフト制だと、それも難しいですから。

――タイミーを始めてから、体力的な点はどう感じていますか。

働きたいときに働き、休みたいときに休めるのは、50代の体には合っていると思います。先ほどもお話しましたが、体調は日々変化しますから。あとは、娘の子供が急に熱を出したり、急に具合が悪くなったときに、私が仕事を休んで見ることができるのも合っていると思います。

――確かに、子供が急に熱を出したり、急に体調を崩しても、普通の仕事だと休みづらいですよね。

娘は会社員をしているので、子供が具合を悪くするたびに有休を取るのは難しいそうです。

――タイミーでお仕事をされるアルバイト先は、50代の方はどのくらい活躍されていますか。

想像していた以上に、同世代の人を見かけますよ。中には、60代でも現役でバリバリ働いてらっしゃる方もいます。50代でも負けてられません。

――タイミーが業界ナンバーワンと言われるだけあり、50代、60代への知名度も抜群なんですね。

テレビCMもやってますからね。私の肌感覚では、若い人よりも中高年、シニアが多い職場もありますよ。

(参考:スキマしようよ!

実際のタイミー生活はこんな感じ

――実際のタイミーのアルバイトは、どのような流れですか。

本当に簡単ですよ。アプリから応募して、当日その勤務地へ行くだけです。現場に到着すると、スマホでバーコードを読み取り、チェックインをさせられます。それが、働きに来た証拠です。逆に、退出時もチェックアウトをします。メカには疎いほうですが、簡単に覚えられました。

――仕事前に、なにか準備されていることはありますか。

求人情報はよく読むようにしています。特に、忘れ物がないように、持ち物をよくチェックします。求人によっては、服装の色なども細かく指示されていることがありますから。

――職種はどのように選んでいますか。

私の場合は、販売のお仕事をよく選んでいます。特に、スーパーの品出しが気に入っています。今はセルフレジが多いので、品出しのお仕事が多いんですよ。

――体力的にはどうですか。

品出しと聞くと重労働に感じるかもしれませんが、意外とそうでもありません。それよりも、賞味期限をチェックして廃棄する仕事がメインなので、スーパーは中年に向いていると思います。

――立ち仕事は、何時間ほどされますか。

短いときは2時間ほど、長くても4時間ほどの仕事がほとんどです。仕事に熱中していると、あっという間ですよ。むしろ、よい運動になります。

――タイミーで稼ぐために、なにか工夫されていることはありますか。

私の場合は、なるべく先までシフトを決めるようにしています。最初にお話したように、急に子供が熱を出したりすることもあるので、あまり先まで固定するのはよくないですが、よい条件の求人はすぐ埋まってしまうので、数日先までは見据えた方がいいと思います。

――なるほど。なるべく先の求人を抑えてしまうのですね。

あとは、タイミーみたいなアプリを複数持つのもおすすめです。タイミーが有名ですが、ほかにも似ているアプリはあるので。タイミーにない求人を見つけられることもあるので、いくつかアプリを入れておくと幅が広がりますよ。

――逆に、注意点やイマイチな点はありますか。

特に思いつきませんが、強いて言えば、職場によっては制服が臭うことがある点でしょうか。

――制服が臭うのですか。

はい。スキマのアルバイトは、ワーカーが単発で働くのが普通なので、制服を使い回しているのです。たった1日しか働かない人に、制服をプレゼントしていたらお金がかかりますから。どの職場も、貸与された制服は洗濯しているはずですが、やはり何度も使い回していると臭いも気になります。

――確かに、洗濯をしているとはいえ気になりますね。

なので、制服の下にTシャツを重ね着するなど工夫しています。

――ほかにもイマイチな点はありますか。

アプリはとても便利なのですが、バッジが貰えないのがショックです。

――職種ごとに貰えるバッジですね。

はい。タイミーは職種ごとにバッジがあるのですが、その職種のお仕事をしても、必ず貰えるとは限らないのですよ。同じ職種のお仕事を何度もやり、高い評価を貰わないとバッジが貰えません。バッジはワーカーのスキルとして見られるので、なかなか貰えないとショックです。

――こつこつ回数を重ねていくしかないのですね。

そうです。

防災への備えについて

――被災者として、防災の観点からアルバイトに求めていることはありますか。

被災して一番困ったことの一つが、職を失うことです。周りの被災者もみんなそう言っていました。だから、タイミーのようにすぐ稼げる手段を持っておくのは、ある種の備えと言えると思います。

――確かに、震災のときには多くの企業が廃業、倒産し、休職を余儀なくされた方も多かったと聞きます。

あとは、純粋に人との繋がりを持てるのが嬉しいと気付きました。50代にもなると、周りの人間関係も少なくなるので。

――スキマバイトでも、同僚との交流はありますか。

プライベートのお付き合いまではありませんが、やはり同じ職場で仲間として働いていると、一体感が生まれます。店長さんや、若いワーカーさんと協力し合ってお仕事をするのはやりがいもあります。

――確かに、特に専業主婦の方だと社会的な繋がりを持てるのもメリットと言えるかもしれませんね。

いい運動にもなりますし、気分転換になります。お金を稼ぐために始めたのに、働くことが楽しくて続けるなんて、妙ですよね。

まとめ

今回は、タイミーだけで生活している冬美さんにお話を伺いました。

タイミーをはじめ、スキマバイトアプリで50代、60代が活躍している理由として、純粋に仕事をすることにやりがいを感じている層が多いという特徴が見えてきました。

特に、中高年、シニア層の主婦の方にとって、職場での人との繋がりは収入よりも大きな喜びになっているとのこと。

社会に出て、仕事を任せられることは、金銭よりも大きな満足感に繋がっているそうです。

また、タイミーみたいなアプリを複数併用して、よい条件の求人を効率的に探しているのも目から鱗のアドバイスでした。

子供が急に熱を出したり、急に具合を悪くしても、単発で働けるタイミーなら、タイミーだけで生活するのも楽なんだそうです。