マンションに住んでいる人は、特に防災の備えが必要です。阪神淡路大震災時に「水の備えの大切さ」を実感した私の体験談を紹介いたします。
阪神淡路大震災では水の確保が大変だった
わたしは高校生の時、阪神淡路大震災に合いました。
それまで体験したことのない激しい揺れにショックを受け、しばらくは余震のたびに震えていました。もう30年以上経ちますが、いまだに少しの揺れでも、あの時のことを思い出してびくっとします。
震災後しばらく、ガスと水道が止まった状態が続きました。幸い電気は通っていたので、食事は電子レンジを利用できましたし、テレビで情報を得ることもできたのでよかったのですが、困ったのは水です。
水がないと本当に生活ができないのです。週に何度か家の近所に給水車がきてくれたおかげで、タンク1杯入れてもらい、それを何往復もして家の風呂釜に入れてためました。飲食に使う分はお風呂に入れず、また別に容器にとっておくなど、水を確保するだけで本当に大変でした。
マンションの住民は水の運搬が非常に困難
当時住んでいたのはマンションで、エレベーターはもちろん使えませんでしたが、3階だったので、階段を使ってなんとか重い水を運べました。
しかしもっと最上階に住む人たちは大変です。またまだ高校生だったので体力もありましたが、高齢者の方や持病のある方などにとっては階段を上り下りして水を家に運ぶのは非常に厳しいことです。水がないと死活問題です。
日本は地震大国で、いつどこで起こるか分かりません。最近高層マンションが増えていますが、このような事態でも皆が安定して水の供給を得られるような仕組みが絶対必要と思います。それまでは、特にマンションの住民は水を常備しておくべきです。
インターネットで注文すれば、水を自宅まで運んでくれます。ぜひ時間があるときに準備しておきましょう。
貴重なお話、ありがとうございました!
確かに、マンションに住んでいる人はエレベーターが使えなくなったときのことも考えていく必要がありそうですね。特に高層階の人は、備蓄がより重要になるでしょう。今回は、もうひとりの方にお話を頂戴しました。では、このまま続きをご覧ください。
東日本大震災で水を備えていなかった話
今度は、私の東日本大震災のときの水にまつわる体験談を聞いてください。わたしは防災用に備蓄していていた訳ではなかった、ミネラルウォーターに助けらました。そんな防災備蓄品がいかに重要か理解できる体験談を紹介します。
出張中に東日本大震災に遭遇
東日本大震災が発生したあの日、わたしは山形で仕事をしていました。電車が停まってしまっていたので、臨時に出たバスで家まで帰宅。何とか帰り着いた家でまったく電気がつかないことに愕然としました。
家には懐中電灯はおろかロウソクのたぐいは揃えていません。ラジオもなく、唯一携帯電話のワンセグ機能が今の状況を知る手がかりでした。
電気がきていないということはヒーターもつけられないということで、もちろん暖房がききません。あの日は大雪が降って寒かったので、なんとかしようと考えたのは、カラのペットボトルに熱湯を入れて即席ゆたんぽにする、ということでした。
いざお湯を沸かそうと思って蛇口をひねると、恐ろしいことに水も止まっていたのです。「どうしよう」とパニックになりました。
たまたまあったミネラルウォーターに命を救われた
よく考えたらこのあいだ安いミネラルウォーターを箱ごと購入していたのです。
おかげで自分の飲み水だけではなく、ペットの猫の飲み水にも役立ちました。わたしはアパート住まいだったのですが、隣の住民の方にも何本かミネラルウォーターを配り、代わりに懐中電灯もないわたしにロウソクとマッチを分けてくれたりと、互いに助け合いその場をしのぎました。
あの日のことは、とにかく命をつなぐことに精一杯で、詳しいことは忘れてしまったのですが、断水は2日ほど続いたと思います。苦しい日々でした。
しかし、防災のためにストックしていたのではなく、本当に偶然買っていただけの水に助けられるとは思ってもいませんでした。が、そのミネラルウォーターで命を救われたのは事実です。
水はなによりも生活に必要なものです。防災のために、ミネラルウォーターは1ケースは置いておきたいですね。
まとめ
貴重なお話、ありがとうございました!
水は私たちの生活に欠かせないものですが、蛇口をひねれば水が出ると言うことに頼りきっています。しかし災害時は断水の可能性もあります。
どの防災グッズを購入しようか悩んでいるのなら、まずは水から買い置きしてみませんか?
ネットの宅配を利用したり、ウォーターサーバーを設置したりすれば、自宅にながら水を用意することができます。水は賞味期限が切れたら、排せつ用の水に使用もできます。ぜひご検討ください。