地震災害や水害など、ほとんどの災害で起こり得る大規模停電。このような電気が使えなくなった際に役立つ存在が非常用バッテリーです。そこで今回は、防災の備えにおすすめの非常用バッテリーソーラーと選び方についてご紹介します。

非常用バッテリーとは

非常用バッテリーは、非常時に使用することができる電源のことを指します。災害時に使用することを念頭に置いていますが、キャンプや釣りなどのアウトドアに使用する人も多いです。様々な燃料源があり、手回しなどの手動で電気を作るものや乾電池、ガスやガソリンを燃料とするものなどが代表的といえます。

中でも注目を浴びている存在がソーラータイプの非常用バッテリー。

太陽光パネルを使用して発電するもので、日光があれば発電できるので、手間がかかりません。ソーラータイプの非常用バッテリーは広く普及してきており、その種類は大きく発電式と蓄電式とに分けることが可能です。発電式と蓄電式は、どちらも非常用バッテリーとして役立ちますが、その役割は大きく異なります。その違いを理解しなければいざというときに使うことができません。

では、ソーラータイプの非常用バッテリーにはどんな種類があるのか、詳しくみてきましょう!

ソーラータイプの非常用バッテリーの種類

一言でバッテリーと言っても、その種類は様々。

発電式非常用バッテリー

発電式とは、文字通り電気を作る機械のことで、その場で発電することが可能なタイプ。

様々な場所で使用されており、自転車のライトや手回しの懐中電灯などが当てはまります。燃料はカセットボンベのガスやガソリンなど多種多様ですが、ソーラータイプの非常用バッテリーならば、太陽光パネルを使用して発電する発電機のことになるでしょう。発電した電気を中に溜めて後で使う使い方が通常ですが、中には溜めておくことができないものもあるので注意が必要です。サイズも様々で、持ち運びができるポータブルタイプのものもあれば、病院などで非常用の電源として使用される大型のものまであります。発電機は、基本的に一人で持ち運ぶことが難しいほか、燃費が悪いという点がデメリットです。しかし、蓄電式よりも価格が安いという点がメリットとなります。

蓄電式非常用バッテリー

蓄電式とは、電気を溜めておくことに重きを置いているタイプの非常用バッテリーのこと。

発電機とは異なり、蓄電式だけで電気を作り出すことはできません。発電機で作った電力を蓄電式の非常用バッテリーに溜めて置き、機器に接続して電気を使うという形式になるでしょう。電源は様々で、深夜電力を溜めておくこともありますが、ソーラータイプの非常用バッテリーならば、屋根の上などに設置した太陽光パネルで発電した電気を溜めておくことになります。災害時以外にも、節電のために日常的に使用している家庭も多いです。蓄電式のバッテリーは、発電式よりも価格が高く、あらかじめ電気を溜めておかなければ役に立たないという点がデメリットとなります。

しかし、電気を溜めておくことができれば、場所や時間を問わずに使用することができる点でメリットです。

ソーラータイプの非常用バッテリーの選び方

ソーラータイプの非常用バッテリーは様々な種類が販売されています。それぞれに特徴やメリット、デメリットがあるので、どのような場面で使用するのかを考えてしっかりと選ぶことが必要です。ソーラータイプの非常用バッテリーの選び方のポイントを紹介します。

コンパクトで持ち運びしやすいもの

非常用バッテリーのサイズは多種多様です。持ち運びができるコンパクトなものから、据え置き型の一人では持ち運ぶことができない大型サイズのものまであります。非常用に使うことを意識する場合には、据え置き型ではなく、コンパクトで持ち運びがしやすいものを選ぶことが必要です。災害が起こった際には、どこで非常用バッテリーが必要になるかはわかりません。

地震や台風によって家屋が倒壊してしまえば、据え置き型の非常用バッテリーは使うことができなくなります。いざというときに使用することができないものでは意味がありません。家が被災した場合には、避難所へと身を寄せることになりますが、そのような際にも非常用バッテリーを使えるようにすることが重要です。避難場所でも使用することができるように、持ち運びができるほどの軽さ、そしてほかの避難者に対して迷惑になることがない程度のサイズであることが求められます。

手持ちの家電に合うもの

非常用バッテリーについている出力ポートは、大きく3つに分けることが可能です。ポートの種類が多ければ多いほど、高性能といえるでしょう。非常用バッテリーを選ぶ際には、この出力サポートが使用しているスマホや家電に対応している端子であるかどうかということです。いくら高性能の非常用バッテリーを購入しても、端子が対応していなければ、使うことはできません。コンセント式の家電を使用する場合には、AC電源ポートがあれば使用することができます。モバイル製品に使いたい場合にはUSB出力ポートがあるとよいでしょう。多種多様な家電に使用したい場合には、正弦波を選ぶとよいです。家庭用電力に近く安定しています。2口以上あるものを選ぶとゆとりをもって使用することが可能です。

ソーラー以外の充電方法があるもの

ソーラータイプの非常用バッテリーは、バッテリー以外に何もなくても太陽光さえあれば充電することができるため非常に便利です。しかし、曇りや雨、夜間などで太陽光がなかったり、弱かったりすると十分に使用することができなくなってしまいます。太陽光が十分に活用することができない場合も想定して、ソーラー以外の充電方法があるものを選ぶことが必要です。家庭用コンセントから充電できる機能があれば、便利に活用することができるでしょう。

災害時でも役立つおすすめの非常用バッテリー

災害時でも使用することができる非常用バッテリーをいくつか紹介します。

パワーアーク

パワーアークでは、多種多様なポータブル電源を展開しています。カラーバリエーションも豊富で、好みに合わせて選ぶことができます。346whのタイプは、価格も34,100円とお手ごろ価格です。災害時のほかにも、キャンプやDIYなどの多目的で使用することができるため、多くの人々から人気があります。非常にコンパクトで、女性でも簡単に持ち運ぶことができるほか、別売りのソーラーパネルとつなげれば、太陽光からエコに充電することも可能です。少ない充電回数で長期保管ができ、安全性も確保されています。大容量で長時間使える点も特徴で、ノートパソコンならおよそ12回、充電可能です。

LACITA

LACITAの展開しているエナーボックスは、非常に人気の高いポータブル電源です。女性でも片手で持つことができる軽さと、コンパクトサイズでどのような場面でも簡単に使用することができます。日本の安全規格を満たしているため、安心して使用することができるという点も特徴です。コンパクトなのに大容量で440wh、使用可能量は95%を超えています。無駄なく使用することができ、スマホならばおよそ30回フル充電が可能です。7時間でフル充電ができ、様々な公共施設でも使用されています。メーカー保証もあり、保証終了後も格安で修理してくれます。価格は59,800円です。

Jackery ポータブル電源

リチウムイオン電池を使用した安全性の高いポータブル電源です。別売りのソーラーパネルを併用すれば、太陽エネルギーを電力に変換して節電効果を期待することもできます。最先端の研究開発によって誕生しており、Jackery ポータブル電源700は、災害時に有効活用できるうえに安全であるという「防災製品等推奨品」に認定されています。Jackery ポータブル電源700の価格は、79,800円でスマホならばおよそ68回の充電が可能です。

フィールドア

フィールドアは、多種多様なアウトドア製品を取り扱っています。防災マルチラジオも取り扱っており、非常用バッテリーとしても活用可能です。オレンジとグリーンのカラーを選ぶことができ、デザイン性に優れています。およそ300グラムで、片手で持ち運べるほどのコンパクトサイズです。ソーラーでの充電は70時間ほどかかりますが、USBからの充電のほか、手回し発電もできます。懐中電灯としても役立てることができ、災害時に役立つでしょう。モバイルバッテリーとして機能させることもでき、数回ならば充電可能です。価格は、4000mAhタイプならば4,700円程度です。

パナソニックポルテック

パナソニックが展開しているリチウム電池搭載型の非常用バッテリーです。折りたたみ型のソーラーパネルも搭載されており、4種類の充電を行うことができます。およそ3キロほどの重さで持ち運びもしやすく、最短充電時間は3.5時間ほどの短さです。バッテリーのパフォーマンスが落ちにくく、長く使用し続けることができます。また、防塵防水性能も持っており、様々な場面で使用することが可能です。多彩な出力端子を持っているので、多種多様な家電やデバイスに使用することができるという点でもありがたい存在でしょう。スマホならばおよそ50回の充電が可能で、79,800円です。

まとめ

地震や台風などの災害時には、電線が切断されてしまい、停電をすることが良くあります。停電してしまえば、夜間の行動が難しくなるほか、あらゆる家電を使用することができなくなり大変不便です。充電をすることもできなくなるので、携帯電話を使うことができず、孤立してしまうかもしれません。

価格の安い物でも構いません。イザというときのために、非常用バッテリーを用意しておくことをおすすめします。