日本では、阪神淡路大震災や東日本大震災などの巨大地震に見舞われたことから、住宅を購入する際に地震保険に加入したという人も多いのではないでしょうか。しかし地震保険には対象となるものとならないものがある点には注意が必要です。本記事では地震保険の補償の対象となるものとならないものについてわかりやすく解説します。

地震保険金の仕組みをおさらいしよう

地震保険は国が運営を補助している保険です。加入する際は通常の民間保険と同様に各保険会社からの加入となりますが、保険金を支払うかどうかのルールや、実際に保険金を支払うかどうかを決定するのは国となっています。まずは地震保険の仕組みから改めて確認していきましょう。

地震保険の支払い対象

保険金の対象となるかならないかは、審査によって判断され、全損、半損。
一部損の3段階のうち、どの被害に該当するかによって支払われる保険金の額も異なります。全損は、建物の土台や柱、壁や屋根といった主要構造部分の損害額が時価額の50パーセントを超えた場合か、延べ床面積の70パーセント以上が消失又は流出した場合に適用され、全損の場合は保険金額が全額支払われます。

半損した場合の保険金の支払い基準

半損は大半損と小半損の2つに分かれており、大半損は主要構造部の損害額が時価額の40パーセント以上50パーセント未満または延べ床面積の50パーセント以上70パーセント未満が消失か流出した場合に適用され、小半損は主要構造部の損害額が時価額の20パーセント以上40パーセント未満または延べ床面積の20パーセント以上50パーセント未満が消失か流出した場合に適用されます。

全損した場合の保険金の支払い基準

大半損では保険金額の60パーセント、小半損では保険金額30パーセントが支払われます。一部損は主要構造部の損害額が時価額の3パーセント以上20パーセント未満または、建物が床上浸水しているか地盤より45センチ以上浸水していた場合に適用され、保険金額の5パーセントが支払われます。

参照:総務省|保険金の支払

支払い対象の災害例

続いて、支払い対象となる災害とは具体的にどのようなものかについてご紹介します。
例えば地震の強い揺れによって建物が大きく損壊したり、著しく傾いたりした場合などはその被害状況に応じた保険金が支払われます。また、地震の際に発生した火災によって建物が消失した場合、その火災が地震によるものだという証明がされれば地震保険の対象となります。さらには、2011年の東日本大震災では大津波によってたくさんの建物が壊滅的な被害を受けたことは記憶に新しいでしょう。地震によって発生した津波で建物の倒壊や流失した場合も、もちろん地震保険の対象となっています。

また地震保険の対象となるのは建物だけではありません。
地震によってタンスや机といった家財が損壊した場合も地震保険の対象となります。ただし改めて言うまでもありませんが、建物のみを保険の対象としている場合は家財の損壊は補償されないですし、逆に家財のみを保険の対象としている場合は建物が損壊しても補償されません。

地震保険の対象となるもの・ならないもの

地震保険は地震によって生じた被害を幅広く補償してくれる保険ではありますが、地震によって受けた被害すべてを補償できるような内容とはなっていません。
私たちの家に身近にあるものの中には地震によって損害を被っても地震保険の対象とはならないものがあります。このことは地震保険に加入している人でも認識している人はあまり多くないのではないでしょうか。地震保険によって対象となるものとならないものには具体的にどのようなものがあるのかをここで整理しておきましょう。

補償の対象となるもの

まず、地震保険の対象となるもののひとつに建物がありますが、ここで1つ注意点があります。地震保険で補償される建物は住居部分がある建物のみに限定されています。つまり商品を売る専門の店舗や工場は対象になっていません。これらの建物の補償をしたい場合は店舗保険など別の保険に加入する必要があります。また家財は補償対象となっている建物内にある家財が対象です。住居用の建物内にあるテレビなどの家電製品やタンスなどは補償範囲となります。

対象とならないもの

通貨や有価証券、預貯金証書、印紙や切手といった金融関係のものなどは地震によって消失などがあっても補償されません。またガレージそのものは補償対象ですが、ガレージ内にある自動車は補償の対象外となっています。自動車が地震によって損壊した場合は、自動車保険が適用される可能性があるので確認しておきましょう。そして宝石をはじめとした貴金属や高級時計、古美術や壺といった骨とう品など、1つの価格が30万円を超えるような高級品が補償対象とはならない点にも注意が必要です。そのほか原稿や図面、設計書なども地震保険の対象外となっています。

地震保険で対象にならないものは火災保険でカバー

地震保険は地震による様々な被害を補償してくれます。しかし、注意しておいてほしいのは、地震保険で補償してくれるのは、あくまでも地震による被害であると認められたもののみです。

ところが、自然界において発生する災害は地震だけではありませんし、そのほかに人為的による建物の被害を受けるケースも十分考えられます。したがって建物を購入した際には、地震保険と一緒にそれ以外の補償もしてくれる火災保険に加入しておきましょう。

火災保険で支払い対象となる事故一覧
  • 落雷による火災
  • 台風の風による被害
  • 豪雨による水害
  • 放火や盗難
  • 暴力行為による破損
  • 車などの衝突による被害
  • 室内でのボール遊びによるガラスの破損

 

上記の表のように、火災保険では自然災害から人的被害までとても幅広い被害をカバーしてくれます。
また地震保険と同様に、建物だけではなく家財も補償の対象とすることが可能です。現在では自分で補償の範囲を選択できるようになっており、必要な補償のみ選択することで費用の節約に繋がります。ただし補償対象外の被害によって建物や家財が損壊した場合は当然保険金は支払われないので、その点には注意が必要です。

まとめ

これまで説明してきたように、地震保険で対象となるものと火災保険で対象となるものには明確な違いがあります。何らかの被害を受けてどちらの対象になるか分からない場合は、一度保険会社に査定に来てもらうと良いでしょう。もし保険会社に相談しにくいような事例であれば、火災保険診断サービスを使って自己審査も可能なので、一度利用してみてはいかがでしょうか。

自宅をしっかり補償してくれる災害保険に加入済みですか?

ご自宅に何か被害があった場合、約に立つのが「保険」です。災害後、生活はずっと続いていきます。現在の保険は、きちんと補償してくれる保険でしょうか?

もし、現在「地震保険に未加入」「保険の見直しをしようと考えている」のであれば、保険の見積もりサイトをおすすめします。保険一括見積もりサイトは、大手からネット型保険まで、多数の保険商品を比較検討できるウェブサービス。提携保険会社が多ければ、「補償範囲が広い」「月々の保険料を安くしたい」など、ご家庭に合った保険を選ぶことができます。

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