火災や地震等が起こると、住んでいる家や持っている家財道具等に被害が出てくる可能性があります。

自然災害により、破損等が起こった所有物に対して、破損状況に応じて、一定額を限度として補償してくれる保険が、地震保険です。ここでは、地震保険に加入すべき理由と、その補償範囲について説明するとともに、理想的な地震保険の選び方も合わせて紹介します。

地震保険はどこまで補償してくれるのか

まずは、地震保険がどの程度補償してくれるのかについてみていきましょう。

補償される範囲について

地震保険というと、一般的に地震が起きた時だけに補償される保険というイメージが強いですが、実際には、津波や埋没被害等でも、補償の対象となります。

津波は、震度6以上の地震により、海にある大きな水の塊が陸地に押し寄せる現象です。一方の埋没被害は、山にある土が崩れ落ち、真下にある住宅等を土砂で押しつぶす災害による被害の総称を指します。いずれも地震によって引き起こされる二次災害と呼ばれるもので、建物等の被害状況によって補償額が変動します。また、家財保険に加入している場合は、食器等の所有物も補償の対象に加わる点が特徴です。

反対に補償されない損害

地震を始めとした自然災害によって損傷した被害額を補償してくれる地震保険ですが、全ての所有物が対象になるとは限らない点が、大きなデメリットです。

被災した建物のうち、対象となるのは住居用となっており、事務所や工場等、仕事をする場所としての建物は補償から外れます。また、小切手等の有価証券及び、預貯金証書や切手に加えて、現金も地震保険の対象外となる点が特徴です。さらに、判定金額が30万円以上の貴金属類や、目的地への移動手段としての役割を果たす自動車に関しても、地震保険の補償から除外されます。

地震保険に加入しておくべき4つの理由

地震保険に加入するメリットは、災害時の安心を買うことだけではありません。

  1. 通常の火災保険ではカバーされない安心も買える
  2. 被災後の生活資金やローンの返済ができる
  3. 税金が安くなることも
  4. 建物の状態によっては割引がある

ここからは、上記の4理由について詳しく解説していきます。

理由1.通常の火災保険ではカバーされない安心も買える

自然災害により、建物を購入する場合、火災を対象とした火災保険では、購入金額を補えないというデメリットがあります。

理由としては、被害総額分の建物を購入する際にかかる費用のうち、その半額分を上限として補償されるためです。また、火災保険は地震等の災害を対象としていないため、地震等による被害額を補償してもらうには、地震保険の加入が必須となります。火災保険と地震保険がセットになって初めて、自然災害による被害額相当分の建物が、購入できるようになる仕組みとなっています。

理由2.被災後の生活資金やローンの返済ができる

財務省の公式サイトでも触れられているとおり、地震保険は建物の購入費用のみならず、被害後の生活支援を行うための保険と位置づけられています。

自然災害によって建物が全壊した場合、保険金が手元に入るには数ヶ月という時間がかかるため、建物を建てている間は仮設住宅への引っ越しを余儀なくされます。生活再建に必要な家具等の購入代金や引っ越し代金として、地震保険の保険金が幅広く活用されています。もし、住宅ローンが残っている建物が自然災害で全壊した場合でも、地震保険から住宅ローンの支払いに必要なお金を捻出できる点も、大きなメリットです。

理由3.税金が安くなることも

自然災害によって建物が失われた場合、生活再建にかかる金額が高額となるため、生活面での成約が生じます。

とりわけ、子どもが学校に通っている場合等は、その負担額が増えてしまい、経済面でも苦しくなってきます。そういった状況になってしまった場合、現在加入している地震保険料の控除が受けられます。毎年支払っている地震保険料を基準として、国税の所得税が最高50,000円、地方税の個人住民税は最高25,000円、それぞれ課税所得から控除されます。年間の地震保険料支払金額が5万円以下の場合、所得税は全額、住民税はその半額が控除の対象となるため、生活再建時の税金負担が大きく軽減されます。

理由4.建物の状態によっては割引がある

自然災害に備えて、地震保険料を毎月支払う場合、所有している建物の建築年数や耐震性能によっては、最大5割程度の割引が受けられる可能性があります。

地震保険料の割引制度は、建築年割引や耐震等級割引に加えて、免震建築物割引、そして耐震診断割引の4つに分類されます。建築年割引は、1981年6月以降に建築された建物が対象となり、地震保険料の支払額から1割程度割引される点が特徴です。法律により定められた耐震等級によって割引額が決まる耐震等級割引の場合、割引額が等級ごとに5割、3割、1割と区分されます。

免震建築物割引は、免震建築物の法律基準を満たす建物に対して、地震保険料支払額の5割が免除される割引制度です。建築基準法で定められた耐震基準を満たしている建物を所有している場合に、支払額を1割程度割引く制度が、耐震診断割引となっています。なお、これらの割引制度に関しては1つのみ適応されますが、割引額が高いものが優先されます。

地震保険の選び方と注意点

地震保険が家族や将来の安心のために不可欠な存在ではありますが、選び方を間違えると「保険料の無駄払い」「イザというときに補償されない」という事態に陥ることも。特に、現在すでに火災保険に加入している人は、以下の点に注意しましょう。

注意点1.現在の火災保険との補償のバランスを考える

地震保険が火災保険とのセット加入という性質上、火災保険で補償される範囲を考慮した、地震保険選びが重要となってきます。

理由としては、地震保険が建物の構造及び所在地によって保険料が決まっているという事情があるためで、毎月の支払額を減らすには、火災保険の補償内容を見直す必要があるからです。もし、現在加入している火災保険の補償内容が、地震保険と重複している箇所があるケースでは、火災保険の補償範囲を狭くして、支払い費用を軽減できるようになります。

注意点2.建物の種類にあった補償を選ぶ

現在住んでいる住宅の形態によって、保険の加入範囲が変わってくる点も、地震保険ならではと言えます。

一戸建て及び持ち家の場合は、建物と家財両方に地震保険を加入させる必要があります。ローン支払い及び建物の再建費用に加え、家財等の購入費用で負担額が重くなる可能性があるからです。分譲マンションなら、専有部分は建物と家財の両方、共用部分はオーナーと相談して、加入するかどうかを検討します。賃貸住宅に住んでいる場合は、建物の所有者が管理会社となるため、家財を対象とした地震保険のみ加入します。

まとめ

このページで紹介してきたことを、まとめます。

・地震を始めとする、津波並びに埋没被害等の自然災害で壊れた建物や家財が、地震保険での補償対象
・地震等の被災が起こった時の生活再建に役立つ他、税金控除や月額の保険料支払額に対する、一定額の割引がある
・火災保険の補償範囲や建物の種類を考慮して、地震保険の加入をするかどうかを決める

地震保険は、イザというときの心強い味方です。しかし、もし「どの保険会社がいいのかわからない」など、迷ったときは一括見積りを取ってみることをおすすめします。一括見積もりは、複数の火災保険会社を比較できる無料のサービス。お見積りに一切お金はかかりませんので、ぜひ活用してみてください。

自宅をしっかり補償してくれる災害保険に加入済みですか?

ご自宅に何か被害があった場合、約に立つのが「保険」です。災害後、生活はずっと続いていきます。現在の保険は、きちんと補償してくれる保険でしょうか?

もし、現在「地震保険に未加入」「保険の見直しをしようと考えている」のであれば、保険の見積もりサイトをおすすめします。保険一括見積もりサイトは、大手からネット型保険まで、多数の保険商品を比較検討できるウェブサービス。提携保険会社が多ければ、「補償範囲が広い」「月々の保険料を安くしたい」など、ご家庭に合った保険を選ぶことができます。

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